家庭に名もなき家事が無数にあるように、会社には名もなき雑務があります。
そして、なぜかその名もなき雑務は女性社員が担当していることが多いです。
男性社員と同じ業務をしているのにも関わらず・・・。
その雑務が担当業務として振り分けられている仕事ならば、しっかりと業務を全うするべきです。
ですが、気が付いた人が最初に手をつけてしまうと、その後もなし崩し的にやり続けることになってしまい、いつの間にか「この雑務はこの人の仕事」という認識が全体に広がってしまう状態に陥ることになります。
このように名もなき雑務とは、担当の所在が明らかではなく、なぜか特定の人がフワッとやることになってしまっている雑務のことを言います。
あなたの会社でも、特定の誰かだけが名もなき雑務に苦しんでいるかもしれません。

私がやらないとずっと放置されちゃうの・・・。

わかる・・・。私が経験してきた名もなき雑務を紹介するね。

会社のトップや上司から頼まれるのはまだ分かります。
同僚や後輩にまで頼まれるのは違うかな、と思います。
自分のおみやげは自分で配ってほしいものです。
個包装なら配りやすいけど、切り分けなくてはいけないロールケーキや包装されていないお菓子は配るのも一苦労です。
田舎ならではなのは、もらい物の野菜配り。
大量のネギ、大量のピーマン、大量の土付きのゴボウなどいちいち量が多いんです。
一人分ずつ新聞紙でくるむのも大変。
内祝いや香典返しまで頼まれたこともありました。
ひどいところでは女性社員だけで掃除当番をまわして、勤務時間より早くきてやるという慣習がありました。
せめて男子トイレくらいは自分達でやってほしい・・・。
デスクの拭き掃除なんて、それぞれ自分でやればいいのです。
休憩室の掃除や冷蔵庫の中の掃除など、掃除する箇所は細々とたくさんあります。
好きでやってると思ってる?
水やりしたり、枯れた葉っぱ摘んだりしてると、結構時間かかるのです。
用紙切れの音が鳴ってても知らん顔。
「鳴ってるよー。」「補充しといてー。」
じゃなくて、めちゃくちゃ簡単なので自分で補充して下さい。
これもコピー用紙と同じく、インクが切れたら「切れてるよー。」と呼ばれます。
印刷はするのに、インクの取り替え方は知らないという人も。
特に年配の方は、お茶出しは女性の仕事という認識が根強い気がします。
手が空いてる人がやりましょう。
すぐ横で鳴っていても出てくれない。
「電話応対に慣れてないから~」は通用しません。慣れましょう。
これはなかなかの力仕事なんです。
是非、助けて下さい。
勤務時間外に、ついでに出しといて、と言われても。
ついでがないのでわざわざ投函しに行くしかないんです。
これが慣習化している職場がありました。
人によってミルク・砂糖の有無があって、全員分を把握して出していました。
飲みたきゃ自分で淹れればいい・・・。

ついつい愚痴っぽくなってしまいました。

でも、男性にも名もなき雑務があるよね。
重い荷物が届いた時の運び役など、力仕事は男性の仕事という認識は強いです。
中には力仕事が苦手で、苦しんでいる人もいるかも。
経験上、車の運転は率先して男性社員がやってくれていた印象です。
実は見えない圧を感じて引き受けていたのかな・・・。
もしくは私の運転が恐ろしかっただけか・・・。
蛍光灯の取り替えや高い位置にあるものと取るときなど、単純に届かないのでお願いしてました。
草刈り機を使ったり、除雪機を使ったりするのはほとんど男性社員がやってくれていました。

結構あるね。いつもありがとうございます!
これらの名もなき雑務をやることがなぜ不満に思うかというと、
- 誰がやってもいい仕事、もしくはやらなくてもいい仕事であること
- やっても評価はされないこと
- 女性(もしくは男性)がやるものという偏見が透けて見えてしまうこと
- 時間がかかり、本来の担当業務に支障がでてしまうこと
というようなことが言えます。
気が付いてしまう人が押し付けられて、そのままその人が担当のようになってしまう。
それが永遠に続くと「たまには誰かやってよ!」と言いたくなってしまいます。
名もなき雑務をしていない人からすれば、いつのまにか誰かがやっている事なので気にもとめていないことでしょう。
雑務に追われ本来の担当業務が滞ってしまうと、自分自身の評価も下がってしまいます。
名もなき雑務をリストアップして全員で共有して相談してみるといいと思います。
上司に相談して、当番制にするのもいいかもしれません。
女性が雑務をしたほうがいいという考えが根強いトップがいると、個人の意見を主張するのは大変勇気がいるものです。
雑務をストレスに感じて現状を変えたいなら、勇気を出して声をあげましょう。
名もなき雑務に疲弊してしまっている人はたくさんいます。
これは女性の仕事、というカテゴライズはもはや時代錯誤といえますが、いまだにその感覚が根強い人も多いです。
勇気を出して声をあげて、名もなき雑務をみんなの仕事として確立させましょう。