会社やお店では、切手や文房具の購入など、日常の細々とした支払いに使うため、少額の現金を用意しておくことがあります。
そのような少額の現金の事を「小口現金」といい、小口現金の入出金を記録する帳簿を「小口現金出納帳」といいます。

小口現金の管理を任されちゃった・・・。そもそも、小口現金出納帳ってどうやって書くんだろう?

小口現金出納帳は、会社の小さい金庫のお小遣い帳みたいなものだよ。この記事を読めば、初めての人でも大丈夫!
小口現金管理のながれ
切手代やタクシー代や文房具代などの支払いが発生したら、支払った人から領収書・経費精算書などを受け取り、小口現金の金庫から出入金する。

小口現金出納帳に記録する

終業時に、その日の金種表を作成する

では、帳簿の書き方をくわしく見ていこう!
小口現金出納帳を作成してみよう
取引開始時の出納帳の書き方

1行目には受け取った金額を記載し、受け取った日付、摘要欄に「受入」と記載します。その後は、小口現金から入出金があった際に以下のように記載を続けていきます。
現金の入出金があった時の出納帳の書き方

小口現金を使った日付、摘要欄に支払い内容、支払金額、各当する科目の欄に金額を記載します。
切手代は通信費なので、通信費の欄に記載する、といった具合です。
現金出金時は領収書や経費精算書などの支払い事実が確認できるものが必要です。
領収書などを確認してからの記載となるので、必ずチェックして下さいね。
月末締め、月初めの出納帳の書き方

まず、支払金額、支払内訳の合計を算出します。
次の行の日付欄に締日、摘要欄に「次月繰越」、支払金額に残高を記載します。
次の行に受入金額と支払い金額の合計を記載します。金額が一致していることを確認して下さい。
以上で月末締め作業は終了です。
次の月初めには、1行目に次月繰越をした金額、日付、摘要に「前月繰越」と記載します。
前月に使用した分の補給があれば、補給金額、日付、摘要に「本日補給」と記載します。
現金補給のタイミング
上記の例では現金の補給を月初めに行っていましたが、月末に行う場合もあります。月末に補給があった場合は、以下のようになります。

月末に現金補給がされていますね。会社によってやり方が違うのでしっかり確認しましょう。
小口現金で使う勘定科目
日々の処理の中で迷うのが、支払内容がどの科目になるかという点だと思います。発生しやすいものを紹介しますので、迷った時には参考にしてみて下さい。
- 通信費 :切手代、電話代、宅配便代、インターネット回線料など
- 交通費 :電車、バス、タクシーなどの交通費
- 消耗品費 :事務用品、電池、掃除用品など
- 雑費 :どの科目にもあてはまらないもの
会社によっては科目の内訳が違う場合があります。例えばトイレットペーパーを消耗品にするか、雑費にするか・・といった具合です。
最初にしっかりと会社のルールを確認しておきましょう。
金種表に記録しよう
小口現金担当者の毎日の作業として、金種表の記録があります。
終業時に、小口現金の金庫と出納帳の金額がしっかりあっているかどうか確認する作業です。

上記の表のように、紙幣と硬貨が何枚あるかを数え金種表に記録します。
金種表の残高と小口現金出納帳の残高が一致していることを必ず確認してください。
残高が一致しない場合は、その日のうちに原因を探ります。
記入ミスや記入漏れ、計算ミスがないかどうかよく確認しましょう。
まとめ
小口現金担当者のお仕事は、①必要に応じて現金の入出金をする、②現金出納帳に記録する、③毎日金種表に記録する、の3つです。
この記事を参考にしてひとつひとつの作業を確実に行う事で、しっかりとマスターする事ができます。

なんだかできそうな気がしてきた!やってみる!

慣れないうちはうまくできなくて当然だよ。実際の残高と帳簿上の残高が一致することを必ず確認してね。頑張ろう!