会社に訪問されたお客様にお茶を出す機会は、事務員さんなら特に多いと思います。
お茶出しは社会人マナーの基本です。
簡単なようで意外と難しいのがお茶出しです。
会社のイメージを損なわないよう、基本をしっかりおさえましょう。
お茶を入れる
まずは湯のみと茶たくを人数分準備します。
茶たくとは湯のみを乗せるお皿のことです。
急須とと湯のみはお湯を入れてあたためておくのが、美味しいお茶を出すポイントです。
そして、お湯を捨ててお茶をいれます。
湯のみに濃淡なく均等になるように、七分目くらいまでお茶を注ぎます。
この際、湯のみを茶たくにのせたまま注ぐと、こぼれたお茶が茶たくに残ってしまうので、茶たくからおろしてからお茶を注ぎましょう。
注ぎおわったら湯のみを持ち上げて底をふきましょう。
お茶を出す
お茶は1つだけでも必ずお盆にのせて運びます。
応接室での応対の場合は、ドアを3回ノックし、入室してから「失礼致します」と一礼しましょう。
湯のみを茶たくにのせ、茶たくを持ちます。
相手の後ろから周り右側から「どうぞ」もしくは「失礼いたします」といってお茶を差し出します。
どうしても右側から出せない場合は左側から、もしくは前から出します。
その際は、本来のマナーとは異なるので「左側から失礼します」もしくは「前から失礼します」とひと言添えましょう。
お盆をサイドテーブルに置き、ひとつずつ出してもいいです。
お茶を出す順番は目上の方から、あるいは上座に座っているお客様からお出しします。
その後、自分の会社の役職が上の人から順番に出します。
お茶菓子も一緒に出す場合
お茶だけでなく、お茶菓子も一緒に出す場合は先にお茶菓子を出します。
お茶菓子はお客様から見て左側、お茶は右側におきます。
合わせておしぼりを出す場合は、一番最初におしぼりを出します。
その際、おしぼりはお客様から見て一番右側に置きます。

退出する
すべてのお茶を出し終えたら、ドアの前で「失礼致します」と言って一礼し退出します。
その際、お盆は手前に抱えずお盆の裏が自分の方に向くよう脇に持ちます。
話し中の際は、邪魔にならないよう小声か会釈のみにして退出します。
長引くときは2回目を出す
接客が長くなるとお茶のおかわりが必要です。
だいたい60分前後を目安にしましょう。
新しいお茶をだしてから、古いお茶を下げます。
最初に出したものが日本茶なら、次は紅茶やコーヒーなど違う飲み物のほうが好ましいです。
ホットコーヒーの出し方
コーヒーカップは持ち手が右側になるようにソーサーに置きます。
カップの内側に柄が就いているタイプの場合は、お客様に正面に柄が来るように置きます。
スプーンは持ち手が右側に来るようにソーサーの上に置き、砂糖とミルクは左側に置きます。
スティックタイプの砂糖なら手前に置いたほうが安定します。
ミルクも開け口を下にして置いたほうが安定します。

角砂糖の場合はミルクと同じく右横に、シュガーポットやミルクポットで出す場合は、テーブルの邪魔にならない場所に置きましょう。
アイスコーヒーの出し方
アイスコーヒーを出すときは、先にコースターを置き、次にコースターにグラスをのせます。
ガムシロップ、ミルクはテーブルに直に置かず、器に入れるか紙ナプキンの上に置き、右横に置きましょう。
ストローは手前に置くなら横に、右横に置くなら縦におきましょう。
お客様にお出しする時は、袋入りのストローが好ましいです。

冷たい飲み物は手に水滴がつきやすのでおしぼりも一緒に出すと親切です。
まとめ
たかがお茶出しと思うかもしれませんが、軽く見ていいかげんな出し方をすると、会社全体のイメージを損ないます。
お客様にとっては、お茶出しのマナーが信頼できる会社かどうかを判断するものさしにもなり得るのです。
わざわざ来てくれたお客様なので、おもてなしの心で歓迎しましょう。
大変そうに思うかもしれませんが、一度身につければ一生役に立つビジネスマナーです。
いきなりできるものではないので、家でながれを練習してみればいいかもしれませんね。

新人さんのうちは、積極的にお茶出しをしましょう☆